2018年10月30日 | TOE
あの!ピアノ買取CMに見る広告デザイン
日頃なんとなく見ているテレビCMでどうにも気になるものがあります。
それは、某ピアノ買取企業のCM。
地デジ前のテレビ画面サイズに合わせて仕上げられているそのCMは、
現在でもワイドテレビに合わせるため両端をコラージュするという苦肉の策を講じてまで、作り直されることなく長年放映されています。
インパクトのある名調子で歌う財津一郎氏。
キャッチーなフレーズ、メロディ、ピアノの上で不思議な振りをするダンサー。
もはや、このCMを見たことがないという人は、どの世代をとっても少ないのではないでしょうか。
そもそも「ピアノの買取」のニーズがどのくらいあるのかは分かりませんが
毎日頻繁にニーズがあるものではないような気がします。
他のピアノ買取企業のCMをテレビでみることはないように思いますし。
とはいえ、例えば
このCMを1年間流した時に、100件の依頼が発生するとしましょう。もしかしたら、企業としては割りに合わない広告になるかもしれませんが、これを20年流し続けているとしたらどうでしょう。
100件×20年で、2000件の受注につながることになります。
しかも最もメリットと言えるのは、
制作費やギャラが1回分ですんでいるという点です。(放送枠の価格は別として)
つまり「費用対効果(コスパ)」がものすごく良い広告だといえるのです。
企業は広告制作を行う時には、「効果」が得られるかどうかを最も考え
その結果を目論んで予算を組んだり、広告媒体を選んだりしています。
先のCMが、制作当初から数十年にわたって放送し続けるつもりで制作したのかどうかは、知る由もありませんが、マイナーチェンジすらせずに使い続けることへの強い意志はあることがわかります。
私たち広告デザインに関わる企業としては、
時代に残るようなデザインを生み出せるというのは、理想であり目標です。
どのようにすれば、息の長い広告デザインを創ることができるのか、追求し続ける日々です。
どんな世代にも印象に残る
キャッチーなキーワードがある
つい口ずさんでしまうメロディがある
何の広告なのかが誰にでも伝わる
そんなポイントは、息の長い広告デザインに欠かせないものであることは違いありません。
デザイナーの閃きも重要ですが、
入念な市場調査、競合他社のリサーチ、クライアント企業の目指すものをクライアント企業以上に理解しようとすること、などデータ収集の努力を積み重ねることで答えへと近づけていくことはできます。
今の努力の先に何を目指していくのか、どんな理想をかかげているのか、そんなことを忘れずにデザインを続けることで、 長寿命広告創作を目指していきたいものです。






