2018年12月18日 | KAKYOUIN HARUMI
クライアントのデザインイメージを把握するヒアリングとは?

クライアントさまからの依頼を受け、スタートするデザイン。
制作にアイディアも時間もつぎ込んで、いざクライアントさまに提示した時
「何か違う・・・」というショックな一言を言われた経験はないでしょうか。
「これ、いいね!」と言われるのが理想ですが、そういかないことも現実です。
「何か違う」の「何か」は本当ならば、打合わせで把握しておくことがベストです。
制作が進む中での「何か」は迷路に迷いこませてしまう、恐怖のキーワードで
最悪の場合、デザインへのイメージが全く共有出来ていない状態であることがあります。
修正のやりとりは、気力、労力ともにかかるもので効率も悪くなります。
ではどうやって打合わせの段階で把握していけばよいのでしょうか。
いくつかおススメの方法をご紹介します。
まず一つは「AB式」です。
打合わせの段階で、事前情報があればある程度の参考資料を用意していくというのは常識です。
ただ初回の打ち合わせで進行していく場合には、臨機応変に対応しつつ、デザイナーのハンドリングによって完成イメージを誘導していかなくてはいけません。
その際に、使えるのが「Aか?Bか?」の簡単な選択決断をクライアントさまに重ねていただくものです。
「派手か地味か」「男性的か女性的か」「落ち着いた感じかポップか」など、明確にしなくてはならないポイントを押さえながら打合わせを進めていく方法です。
次に紹介するのは「Fx.(For Example)式」です。
イメージが常に頭に描けるデザイナーに対し、クライアントさまは必ずしもそうとは限りません。
そんなクライアントさまに向いているのがこのスタイルです。
例えばこのシーズン「餅」というお題に対し、イメージするのは、鏡餅、焼き餅、あんこ餅、などバラつきがあるものです。
また色でも同様で、「赤」と言われ、そこに商品や企業イメージが介することで、えんじ色系、ピンク系と幅広くなり、どれが向いているのか、どれが好みなのかはすり合わせていくしかありません。
わかりやすく「ポストのような赤」「レンガ系の赤」など具体的な質問を繰り返しながら
イメージの共有を図る中でクライアントさまとのイメージをまとめていけばよいのです。
これらのように、早めの打合わせ段階からイメージを共有する作業を重ねていくのです。
クライアントさまからの依頼を、持ち帰りデザインしてから確認するのではなく先に起こり得るギャップを埋める打合わせをできるようになることで、互いにストレスのない
効率の良い仕事を進められるようになるのではないでしょうか。